2016年振り返り
最初に今年やったことなどをつらつらと書いてみる.
2月.Dave Cheneyが中心となりGo1.6のRelease Partyが世界各地で開催されることになった(Go 1.6 release party).東京でもやりたかったのでOrganizerとなりHatenaのオフィスを借りて開催した.8月のGo1.7のリリース時は特に世界規模でやる流れはなかったがフォーマットだけは借りて再びHatenaのオフィスで開催した.この時リリースの概要をまとめたスライドを作ったが@bradfitzがそれを改変して別のMeetupの発表資料に使ってくれた嬉しかった.2017年2月にリリース予定のGo1.8のリリース時は再び世界規模でやるかってのをDaveと話したのでぜひ参加してください.
5月.みんなのGo言語の執筆を主に行っていた.自分はコマンドラインツールに関する章を担当した.今まで発表やブログ記事の集大成的に書けたので良かった.(村上春樹の手法を真似て)朝5時に起きて午前中のみ/決められた分量のみに集中するという方法で書き進めたがうまくいった気がする.9月に販売したが概ね高評価でとても嬉しい(ブログなどは基本見つけたものは目を通してます!ありがとうございます).日本語だけどDaveやGo teamの@rakyllにも手に取ってもらえた.
6月.ドイツのBambergにある支社で2週間ほど働いた.本社のメインチームと離れてリモート側になった時の問題を身にしみて感じた.Bambergはかなり田舎でみながゆっくりと生活していた.同僚とひたすらビールを飲んでいた.Berlinも休日を使って訪問したが町中からエネルギーを感じて良い街だった.いつか住んでみたい.
7月.Devenverで開催されたGopherConに参加した.有名な(プロジェクトの)開発者が普通にうろうろしている状況でとても刺激的だった.自分もLTの舞台で発表した(詳しくはGopherCon 2016でLTしたに書いた.動画もある).次は通常セッションで参加したい.
12月.golang.tokyoでテストしやすいGoコードのデザインという発表をした.自分が今のチームでコードを書く時に/レビューをするときに意識してきたことをまとめて発表する良い機会だった.こちらも良いフィードバックをもらえたので嬉しかった.
そして12月31日をもってRakutenを退職した.新天地でも引き続きやっていきます!
書いた記事
今年はアウトプットよりもインプットを重視したため去年の半分の14本だった.年間PVは229,231 viewsだった.特に読まれたのは以下の記事.順番はPV順.
- Golangのエラー処理とpkg/errors
- GolangのGCを追う
- GolangでAPI Clientを実装する
- Go1.7のcontextパッケージ
- Golangにおけるinterfaceをつかったテスト技法
英語で書いた記事はTracing HTTP request latency in golangが多く読まれた.
来年も引き続きインプット重視の予定なので今年同様に月1本程度書けると良い.
公開したOSS
OSSとしては以下を書いた.
- https://github.com/tcnksm/gotests (★254)
- https://github.com/tcnksm/go-input (★147)
- https://github.com/tcnksm/go-httpstat (★115)
- https://github.com/tcnksm/dutyme (★17)
- https://github.com/tcnksm/go-irkit (★6)
上の3つはGo Newsletterでも取り上げてもらえた.
良かった記事
良いと思った記事や発表はブクマで記録してるが今年は1000ほどあった.その中でも特に印象に残ったのは以下(Golangに関しては多かったので別途まとめた 良かったGolangの記事/発表(2016年)).
- Unikernels are unfit for production - Blog - Joyent
- The Netflix Tech Blog: Evolution of the Netflix Data Pipeline
- JavaScriptの文化とleftpadの話とpadStartについて - from scratch
- Your Life Is Tetris. Stop Playing It Like Chess. – The Mission – Medium
- ロードバランサのアーキテクチャいろいろ - yunazuno.log
- CloudFlare’s Impact On The HTTP/2 “Universe”
- Kill Your Dependencies
- 10 Lessons from 10 Years of Amazon Web Services - All Things Distributed
- Google Cloud Platform Blog: Lessons from a Google App Engine SRE on how to serve over 100 billion requests per day
- Infrastructure as Code 再考 - Gosuke Miyashita
- Continuous Deployment at Instagram
- 筋の悪さ | Wed, Apr 13. 2016 - 氾濫原
- Programming by poking: why MIT stopped teaching SICP | posterior science
- Googleが数千台もある10年前のLinuxディストリをライブアップグレードした話 - ゆううきブログ
- Scaling Mercurial at Facebook | Engineering Blog | Facebook Code | Facebook
- Long Names Are Long – journal.stuffwithstuff.com
- Learning systems programming with Rust by Julia Evans
- Mastering Programming by Kent Beck
- Running containers without Docker
- Service discovery at Stripe
- Be Careful About What You Dislike | Armin Ronacher’s Thoughts and Writings
- Moving from Docker to rkt — Medium
- Google Cloud Platform Blog: Bringing Pokémon GO to life on Google Cloud
- HTTP API の設計方向 – Medium
- CockroachDB Stability Post-Mortem: From 1 Node to 100 Nodes
- Docker Internals – Docker Saigon
- The Linux 2.5, Ruby 1.9 and Python 3 release management anti-pattern | Lucas Nussbaum’s Blog
- 不確実さを受け入れる — A17Y (1) – To Phantasien
良かった本
今年読んで良かった技術関連の本は以下の3冊が良かった.
- Systems Performance: Enterprise and the Cloud
- Writing An Interpreter In Go
- Unix考古学 Truth of the Legend
とにかく今年の1冊はSystems Performanceだった(Systems Performance読んだ).かなり重厚な本だったので読むのに半年以上かかった.こんな本に毎年出会いたい.
技術以外では以下の5冊が良かった.
- 映画を撮りながら考えたこと
- ブラックマシンミュージック ディスコ、ハウス、デトロイトテクノ
- 数学者たちの楽園: 「ザ・シンプソンズ」を作った天才たち
- メキシコ麻薬戦争: アメリカ大陸を引き裂く「犯罪者」たちの叛乱
- 映画術 その演出はなぜ心をつかむのか
あと今読んでいるサピエンス全史が銃・病原菌・鉄に匹敵する面白さだ.
良かった映画
今年は新旧含めて70-80本程度の映画を観た.今年公開の映画ベスト10は以下.
- 永い言い訳
- ディストラクションベイビーズ
- サウルの息子
- カルテルランド
- この世界の片隅に
- シンゴジラ
- シビルウォー
- オデッセイ
- スティーブジョブズ
- 追憶の森
やはり邦画が圧倒的にすごくて他にも良かったのは「ヒメアノ〜ル」「海よりもまだ深く」「日本で1番悪い奴ら」.洋画は「レヴェナント」「デッドプール」「コップカー」「ディーパンの闘い」辺りが好きだった.旧作で今年出会って良かったのは「イントゥザワイルド」「プレイスビヨンドザパインズ」「コングレス未来会議」「恋人たち」(シンゴジラ関連で観た)「日本のいちばん長い日」などなど.
まとめ
また来年もよろしくお願いします.